こんにちは。結婚相談所 笑 -EMI- 代表の鈴木笑里です。
近年お見合い結婚の価値が見直されつつあります。
というのも、令和の時代、「自然な出会い」が激減しているからです。
パンをくわえて走っていたら曲がり角でぶつかったり、本屋さんでお目当ての本に同時に手を伸ばして「あっ、どうぞ…」と譲り合ったりすることは早々ありません(笑)
仮にあったとしても、そのお相手が自分のストライクゾーンに入っていて、未婚で、かつ相手も自分のことを好きになってくれる確率は天文学的な数字になることでしょう。。
かと言って、現代社会ではお節介を焼いてくれる親戚のおばさんや、会社の上司はゼロに近くなっています。
結婚について口を出したら簡単に「モラハラ」「セクハラ」「パワハラ」と言われてしまい、大問題になりかねないからです。
自然な出会いがない。しかも、お世話をしてくれる人もいない。
となると、賢い人は自分で機会を作ろうとして、あるところに行き着きます。
それが「結婚相談所」です。
今回は心理学を学んできた私が、会員さんによくお伝えするお話をしたいと思います。
婚活や結婚で成功したかったら、本能と理性を意識して上手く使い分けましょう、というお話です。
結婚相談所にたどり着かれた賢い方ならすぐに理解されることでしょう。
こういう考え方もあるのだと参考にしていただけたら嬉しいです。
「本能」「理性」とは?
まず、「本能」と「理性」とは何か。
ここでは話をわかりやすくする為に、簡単に、
「本能」→生まれつき持っている感情的なもの
「理性」→冷静に判断する能力
と定義しておきます。
人間には生まれつき備わっている「本能」という部分と、それに従わずに冷静に考える「理性」という力があります。
本能のメリット:瞬発力・生存の役に立つ
本能の良いところは、判断に時間を使わないところです。
例えば、人類が動物だらけのサバンナで暮らしていた頃。
ライオンが襲ってきたら、とっさに「危ない!」と脳が勝手に判断し、自分の意思とは関係なく逃げることができますよね。
この時、心臓の鼓動は早くなり、手足にはびっしょりと汗をかいているでしょう。
これは脳が勝手にアドレナリンを放出し、逃げるのに適した状態を作ってくれているということです。
あっ、ライオンだ。ライオンは肉食動物だから、食べられてしまうかもしれない。自分はここにいたら危険なのではないか。よし、逃げよう。
と、一々考えていたら生き残れないですよね。
このように、本能は「生存の為になる」行動を「自分の意思とは無関係に」一瞬で呼び起こすものなのです。
本能のデメリット:それだけでは社会的に生き残れない
本能は素早い判断を可能にしてくれるので生存するためには非常に便利です。
しかし、人間は本能に身を任せて生活していたら「社会的には」生き残れません。
なぜかと言うと、良い人間関係の中で生きていくには状況や立場を気にする必要があるからです。
状況や立場をわきまえて判断するのは瞬時にできることではありません。じっくり精査して考える必要があります。
つまり、これは「本能」ではなく「理性」の仕事なのです。
実は私もかつて失敗したことがあります。
自分の欲望(本能)のおもむくままに好き勝手行動してしまったことが。。
それによって周囲の人々を振り回し、挙げ句の果てには、そのコミュニティにいられなくなってしまいました。
本能に身を任せた結果、社会的に上手く生き残ることに失敗したのです^^;
もう二度と同じ過ちは犯すまいと誓ってからは、行動がかなり理性的になりました(笑)
理性のメリット:失敗する確率を下げられる
本能のメリットは「即断即決が可能」というところでした。
一方で、「理性」の方が優秀な役割を果たす場合もあります。
それが「社会性」を考慮する場合や、極力失敗したくない場合などです。
「社会性を考慮する場合」というのは、前述した通り、集団の中で上手く振舞うことを考える時のことです。
そして「失敗したくない場合」にも理性が役に立つというのは、次のような理由からです。
すなわち、理性は過去のデータや数字、客観的な情報などを吟味して判断するポテンシャルがある、ということです。
様々な情報を総合的に判断して結論を下すのは「理性」の仕事ですから、失敗したくない場合には理性の力を最大限に働かせることが重要となります。
理性は生物の中でも人類のみに与えられた特権なので、活かさない手はありませんよね。
理性のデメリット:行動の起爆剤にならない
極力失敗しないようにする為には理性が使えると聞くと、理性は完璧なんじゃないかと思われるかもしれませんが、理性にもデメリットはあります。
それは、本能と違って瞬発力がないため、「行動の起爆剤になることは稀」という部分です。
何か行動する時のことを皆さんにもちょっと考えてみてほしいのですが・・・
例えば、お腹すいたな、何か食べよう、と食べ物を冷蔵庫に探しに行く時、
眠くなってきたから仮眠を取ろうと思った時、
人のことを好きになってお近付きになろうとする時、
これらの状況では、自分の意思と関係なく勝手に行動を進めることができますよね。
つまり、行動を押し進めるのは本能の役割であることが多いということです。
もう夜も遅いしお風呂に入らなければならないことは分かっているんだけど、面倒でなかなか動けない・・・
将来のために熱心に勉強するべきとは頭では分かっているんだけど・・・
という心当たりが皆さんにもあるかと思います。
これらは、頭では理解している=理性で判断している
けれども、理性に直接行動を押し進める力がないことを意味しています。
是非覚えておいて欲しいのは、行動の原動力や起爆剤になるのは「本能」の役割のことが多い、ということです。
婚活で応用すると成功率アップ
「本能」「理性」ということを普段から意識している人は殆どいないと思いますが、婚活で意識すると成功率が格段に上がります。
婚活のそれぞれの段階によって、「本能」優位で進めるべきか、「理性」優位で進めるべきかというのが変わってきます。
これらをコントロールし適切に使い分けることで婚活を成功に導き幸せな結婚が可能になると、私は考えております。
以下に、婚活・結婚の段階ごとに分けて、本能と理性をどう使い分けたら良いかという一例を挙げてみたいと思います。
お見合い(初対面)まで→理性で判断することが大事
お見合いで言うとプロフィールを見て決める段階、
婚活パーティーもプロフィールカードがあることが多いですし、
マッチングアプリならプロフィールとメッセージのやり取りで会うかどうか決める段階ですね。
ここでは「理性」優位にして活動した方が良いでしょう。
この時点では、沢山いる候補者の中から実際に会う人を絞り込むことが必要です。
自分が望んでいる条件に合うかどうか、将来を考えられそうか、プロフィールを見ながら吟味していきます。
中には外見で決めたい!という方もいらっしゃるかと思います。
確かに相手に最低限のレベルを求めることは自然でしょう。
しかし、結婚を考えるのであれば、外見を「第一優先」にすることはあまりオススメできません。
なぜならば、外見で選ぶというのは、いかに子孫を残すかという基準で見ている、つまり「本能」が優位になってしまっている状態だからです。
最初の段階では本能ではなく、理性を使ってしっかり検討した方が、将来的なすれ違いを最小限に抑えることができます。
ちなみに理性で決めるのですから、この時点ではまだ恋愛感情は持っていないことが殆どかと思われます。
お見合い(最初のデート)→理性で吟味
お見合いや初回のデートなど、初対面の時にも、理性を働かせることが重要です。
まだ恋愛感情はないことが多いと思いますので、この時点では「条件に問題はないか」「会話ができる相手かどうか」「生理的に無理な相手ではないか」くらいが確認できればOKです。
初対面では本能でガツガツ行ってしまうと失敗する要因になりますので、落ち着いて対応することが求められます。
しかし理性が働きすぎてしまうのも考えものです・・・。
例えば、たまにこんな人がいます。
相手への質問事項をメモしてお見合いに挑む方。また、相手のプロフィールを見ながら話している方、、、
このような方は将来を理性的に考えられている素晴らしい方なのでしょう。
ただ、お相手は人間です。ロボットのような無機質感や吟味されているような感覚を感じ取ってしまい、決して気持ちの良いものではないと思われます・・・。
気持ちの面では理性を優位にして考えるのは大事ですが、それを態度に出さないように注意しましょう。
相手との会話のキャッチボールを楽しむ感情の余裕も必要です。
交際(お友達期間)→本能を追い付かせる
お見合いや初デートの段階で、「理性」によって最低限の条件をクリアできていることを確かめられたでしょう。
次は、「本能」を追い付かせる段階です。
交際と書きましたが、結婚相談所で言う「交際」とは「お友達期間」のことです。
結婚相談所やアプリで知り合った方じゃなくてもデートを重ねますよね。このデートを重ねている期間のことだと思ってください。
お付き合いまでに、大体3回〜5回くらいデートを重ねることが多いでしょう。
この期間に男女間の恋愛感情が抱けると、これ以降もスムーズに事が進むようになります。
前述の通り、行動を起こさせるのは「本能」といった感情の部分です。
この部分がしっかり育っていくと、デートにも自然と誘えるようになるし、連絡も頻繁に取りたいという気持ちになる方が多いです。
更に先のステップにも繋がってくる大事な期間ですので、しっかりと関係性を築いていきましょう。
ただし、体の関係はNGです。ここは理性でしっかりとセーブしましょう。
信頼関係に関わる大事な部分ですので絶対です。
真剣交際(お付き合い)→理性と本能のバランスが大事
この人と真剣に向き合っていきたい、と感じるようになったら、真剣交際のお申し込みをします。
これは一般的な「お付き合い」だと考えてくださって問題ありません。
お付き合いをしている期間は、結婚に向けて再び「理性」を働かせて見極める。
それと同時に、「本能」的な感情面も引き続き育てていく必要があります。
両者のバランスが大事な期間ということですね。
結婚の決断→最大限の理性でマリッジブルーを引き起こせ!
結婚相談所で出会った方とは結婚を前提にお付き合いをするはずですから、関係性が深まってくるにつれて結婚の話も出てくるでしょう。
結婚について真剣に考える上で、理性をしっかり働かせていただきたいと思います。
マリッジブルーという言葉は聞いたことがあるでしょうか?
結婚を控えた人が不安や憂鬱になったりする精神的な症状のことです。
この兆候は特に女性に多いとされ、一般的にはあまり良くないものだとされています。
しかし、私はむしろ歓迎すべき傾向だと思うのです。
不安を覚えるのは将来を真剣に見据えているからこそです。
言い換えると、「理性」をしっかり働かせている証拠です。
成熟した人間だからこそ、そこまで真剣に考えることができるのです。
マリッジブルーが原因で破局、ということも考えられます。
これは良くないことと捉えられがちですが、失敗を回避するために理性がブレーキをかけてくれるとも捉えられます。
マリッジブルーを一緒に乗り越えられない人とはいずれ上手くいかなくなるのがオチです。
ここで破局してしまったら、ブレーキをかけてくれた理性の存在に感謝しましょう。
そして次に進みましょう!(笑)
ちなみに、マリッジブルーは女性に多いと書きましたが、男性にも良くあることです。
男女問わず、真剣に考えるからこそ不安になってきたら、理性が働いているんだな、と理性に感謝&自分を褒めてあげてください。
プロポーズ・結婚→最後は本能(感情)に背中を押してもらう
マリッジブルーを乗り越えられたなら、結婚前の最後のステップです。
基本的に男性がプロポーズすることが多いかと思われますが、女性からでも良いんですよ!
どちらにせよ、最後の勇気のいる行動は「本能」的な感情に背中を押してもらいましょう。
おそらく、ここで恋愛感情が弱いと、腰が重くてなかなかプロポーズに踏み切れないと思われます。
ここまでの過程で「理性」できちんと判断しつつ、「本能」もしっかりと追い付かせるようにしましょう。
最後に:大事なのは本能と理性のバランス
ここまで、理想的な「本能」と「理性」の運用について書いてきました。
お相手も生身の人間ですから、マニュアル通りにいかないことも多いでしょう。
しかし「本能」「理性」のどちらが優位になっているかと日頃から意識し、自覚し、ある程度コントロールできるようになることに意味があります。
また、「本能」と「理性」は完全に独立して存在している訳ではなく、常に相互に作用し合っています。
人間なので両方あるのは当たり前で、大切なのは両者のバランスということになります。
意識するように心掛けることで、少しずつコントロールしやすくなってくるはずです。
婚活や結婚だけではなく、人生において役立つ場面は山程あると思いますので、是非意識していただけると幸いです。